[heading style=”default” size=”20″ align=”center” margin=”20″]二代目経営者は疎外される?[/heading]
父から家業を引き継いで、レストランのオーナーになった。
地元では愛されており、ご贔屓にしてくださるお客様もいらっしゃる。
小さいころから出入りしていたので昔からいる従業員たちにもかわいがってもらっている。
責任は重大だが、きっと皆で連携して上手くやっていけると思っていた。
しかし実際現場に入ってみると、なんだかみんながよそよそしい。
2代目だから遠慮しているのか?料理には携わらないからわからないと思われているのか?
でも父もオーナーとしてだけの立場だったのに従業員たちと意思疎通を図って尊敬されていたように思う。
自分の意見も従業員たちに伝えているし、時間を取って彼らの意見も聞くようにしている。
しかし意見が違ってくると彼らは黙ってしまい何も言ってくれない。
父のやり方も大切にはするが、時代が変わってきたのだからそれに見合ったサービスも取り入れていきたい。今は一軒しかないけれど、もう少し手を広げて店舗を増やしたいとも思っている。
そのためには今のお店を更に軌道に乗せていかなくてはいけないのに、従業員との関係がこのままだと上手くいかない。
[heading style=”default” size=”20″ align=”center” margin=”20″]二代目経営者が打ち解けられない理由[/heading]
家業を引き継いだ方の悩みとして多いのは
- 社員が言うことを聞いてくれない
- 先代と比較される
の2点です。
二代目経営者は先代が築き上げたものを守り、更に発展させようと努力されています。自分の中ではこれからのプロセスや目標が見えてもいます。
しかし社員に上手く伝えることができずにいるため、社員としても何のためにそうする必要があるのか、今までと変える必要があるのかと疑問に思うのです。
また、それまで安定したやり方になれているのですから、急な変化に戸惑うのは当然でしょう。先代の時はよかった、2代目の考え方はわからないなど社員たちは比較してしまいます。
自分では伝えた、社員にも浸透しているはずと思っていても、社員としては聞いてはいるけど納得できないとなってしまい、意見も出ないままになります。
何も言わないことで仕事は回っていきますが、意思疎通としては滞ったままになってしまうのです。
[heading style=”default” size=”20″ align=”center” margin=”20″]二代目経営者がさらなる発展を導くために必要なこと[/heading]
上記2点の悩みを解決する方法があります。
まず1つ目について、社員にあなたの考え、会社の今後の方針を共有してもらう必要があります。
経営者はさらなる発展のための目標を定めています。その目標をまず社員に浸透させなければいけません。共通の目標に向かって一緒に頑張っていくことが大切なのです。
目標の先には未来の姿を思い描いているはずです。実は経営者にとって目標は未来への通過点なのです。ゴールはその先にあるのです。
例えば目標が「現店舗を更に繁盛させる」ことだとします。
社員にその目標だけを伝えてしまうと社員にとっては繁盛させることがゴールになってしまいます。
繁盛させる理由は何か、繁盛させた後にどういう展開をしていきたいのか、また繁盛することで社員にも与えられるメリットは何か、そのためには今何をする必要があるのかをしっかり共有しないと同じゴールに向かって進むことはできません。
理解でとどまらず共感してもらい、共に頑張っていく姿勢を作る必要があります。
また、ゴール到達に向けての手段をしっかり伝えれば経験豊富な社員が更に有効な方法を伝授してくれるかもしれないし、新人は新しい観点から提案をするかもしれません。経験者から意見を言ってもらえるのは2代目ならではの利点です。また新人の意見は時代にそったものでもあるでしょう。
目標だけでなく、そこに行きつくプロセスと、最終ゴールをしっかり伝えることが大切なのです。
2つ目については、先代と比べられるのは仕方がありません。ここまで大きくしたその力は偉大なものです。
比較されて、反発や批判があった場合、それはいい傾向です。なぜならそれはあなたが新しい改革をしようとしている証拠だからです。
先代からの流れを何も変えなければ失敗はないかもしれませんが、成功もないままになってしまいます。
変化には心配や不安がついてまわりますが、そこには成長と発展が生まれます。
比較され反発された時は自分が変化を起こそうとしているからととらえ、その変化は今後会社の成功につながるということを社員としっかり共有しましょう。
[heading style=”default” size=”20″ align=”center” margin=”20″]まとめ[/heading]
二代目経営者には、先代の時からの社員に可愛がってもらい、また幼少の頃から働く先代・社員の姿を目にする機会が多かったことで、会社そして社員に対して並々ならぬ愛情があると思います。
しかし起業家や生え抜きの社長とは違って、一からやりたいことを始めたわけでもなく、実力のみで這い上がってきたわけではないので、気を使うことも多々あるでしょう。
何事にも言えるのですが、デメリットはメリットに変えることができます。
経験値の高い古参の社員の意見を聞けるのもメリット、可愛がられてきた分、わからないことをわからないと素直に聞けることもメリット、基盤があるからこそ挑戦できるのもメリットなのです。
昔からの社員とだからこそじっくり話しあって目標・ゴールを共有してもらえるよう、また自分の眼で選んだ新しい社員とだからこそ、最初から共有してもらえるよう上手くコミュニケーションをとっていくことが、会社の発展への一番の近道になります。
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