ファッションについて、もっと知って楽しんでみたい。そんな方へアイテムや素材など一つずつ取り上げていきます。
よく見かけるし、きた事もある。ベーシックアイテムともいえるトレンチコート。
ベーシックアイテムの代表の一つと言えます。
パーソナルカラーでいうとオータムさん、骨格タイプでいうとストレートさんにお似合いのアイテムです。メーカーではバーバリー社、アクアスキュータム社のものが代表格だといえます。
ビジネスシーンからカジュアルダウンまで、様々に着こなしていただけるアイテムですしデザインも豊富なアイテムです。そんなトレンチコート、元々は軍用コートとして誕生しています。
記事の目次
トレンチコートの起源
トレンチコートは、第一次世界大戦のイギリス軍で防水型の軍用コートが求められたことから開発、普及されました。実用性が高いのはその為です。トレンチは「塹壕」の意味があり、名称からも起源と言えるでしょう。
その後は男性ファッションとして定着していき、現代では男女関係なく着用されています。近年ではレディースファッションのマストアイテムといえるくらいカジュアルな着こなしで、様々なアレンジが見られます。ビジネスシーンではステンカラーコートと共に、よく見かけるのではないでしょうか。
トレンチコートの各ディテール
素材
クラシックなトレンチコートではギャバジンという防水加工した綿生地、もしくはウール生地が使われています。トレンチコートの特徴と言ってもよいでしょう。今は様々な素材で作られています。
ギャバジンは撥水性と耐久性があり、制服やスーツなどにも使われています。張りとやや光沢のある生地で、骨格タイプでいえばストレートさんにおすすめの素材です。
エポレット
両肩についている、ベルト状のディテールのことです。
階級バッジをつけていたり、銃や水筒、双眼鏡が滑り落ちない為のものでした。
といったように使われていたそうです。後年、ラグランスリーブの形も定着したことで、エポレットが付いていないデザインもあります。
エポレットがあるものは、骨格タイプウェーブさんのように華奢な人、ストレートさんのように肉厚で丸みある肩周りの人におすすめです。このディテールがあると肩がきちっと決まったり、肩を四角くしてすっきりみせる効果があります。
骨組みがっしりのナチュラルさんにはラグランスリーブがおすすめです。元々の骨格がしっかりしているので肩幅の決まっていないデザインを綺麗に着こなすことができます。
ガンフラップ(ストームフラップ)
本来は男性用で右前合わせなので左側についていました。片側の肩から胸にかけて付けられた布のことです。元々はライフル銃を発砲した時の衝撃を和らげる為のものでした。また、雨など水の侵入を防ぐ役割りもありました。
現在ではトレンチコートの特長の1つとして、女性物では左前合わせなら右側についていたり、無かったり両側についているものも見られます。
襟元、手首のストラップ
襟元はチン・ストラップと呼ばれる帯があり、また手首にもストラップがついています。こちらはどちらも締めることで寒風を防ぐことができます。
現在はこれも飾りでついていることが多いです。手首のストラップはおしゃれで締めたり緩めたりされています。
骨格タイプウェーブさん、パーソナルカラーSUMMERさんはストラップを締めることでより似合って着こなせるでしょう。
ウエストベルト
最大の特徴といえるもので、腹部を暖かく保つ効果がありました。また伝統的なデザインのものにはウエストベルトにDカンが付けられています。元々は手榴弾を吊り下げる為に使われていました。
シルエットを整える役割も担っています。ウエストベルトを締めて着るデザインですが、ベルトを結んで着るとかちっとした中にも女性らしさや遊び心を出せますので、コーディネートに合わせて楽しむことが出来ますよね。
その他の特徴
肩から背中にかけて付いている、悪天候でも雨水が衣服の中へ入りにくくする為のアンブレラヨーク、乗馬する時に足の動きに自由がきくようにする為の、後ろ身頃のインバーテッドプリーツなど実用性から考えられたディテールが沢山あります。
最後に
毎日着る洋服。当たり前の日常着にそれぞれこんな起源があるんだ、意味があるんだ!と知ってから着てみると今までと違った視点でコーディネートができるかもしれませんね。
あなたらしいコーディネートを「好き」から「着こなす」へ変えるには、何も知らないより知っていることで何となくが分かっているものになり、自信にもなります。
ご自身の見た目やファッションにご興味があるなら、知ることはおすすめです。